導入事例

株式会社竹中土木

ファイルサーバーのアクセス権管理作業を1/3に省力化
長年の課題であった棚卸しも容易に実現

株式会社竹中土木
  • アクセス権の紐づけや削除がわかりやすい1つの画面で行えるため、 管理工数が従来の1/3程度に
  • 一括設定やスケジュール機能により、入退社、プロジェクト終了時などの 対応漏れや削除漏れリスクが激減
  • 個別の確認と集計が必要だったアクセス権棚卸しも、 CSV出力から一目で把握可能に

株式会社竹中土木 様 イメージ図

ファイルサーバーのアクセス権管理の負荷が課題、将来的な環境の変化に備えて権限の棚卸しも実施したい

 株式会社竹中土木は、竹中工務店グループの一員として創業から80年以上にわたり、主に土木分野を基軸とした事業を展開。ダム、橋梁、新幹線や高速道路などの交通インフラ整備、宅地造成、上下水道など幅広い社会インフラの整備を通して、社会の発展を支え続けている。

 ファイルサーバーの運用における以前からの課題について、DX推進室 プラットフォーム構築グループグループリーダー 松田 美孝氏はこのように語る。「社員やグループに紐づく、共有フォルダーのアクセス権管理を、長い間属人的な手作業で行ってきました。他にもたくさんの業務がある中で、ここに高い負荷がかかっていることに課題を感じていました」

 その詳細を、日々の業務を担当する齋藤 知彰氏は、次のように明かす。「ワークフローを通して、少ない日でも1日に数件、多い時は30~ 40件のアクセス権追加ないし変更の申請があり、平均すると毎日1時間程度はその対応に時間を取られていました。新入社員が各部門に配属されるタイミングや、組織変更時などは申請が集中し、さらに負荷が高まります。その都度Active Directory(以下、AD)やファイルサーバーで複数ウィンドウを開き、間違いのないようにメモを取りながらの作業となる上、予定通り設定が完了しなければ業務に影響するという心理的なプレッシャーもありました」

 アクセス権管理における課題について、課長の岩内 潤氏はこう続ける。「前述の業務負荷に加えて管理の観点では、不要なアクセス権が残りセキュリティリスクにつながる不安がありました。部署の異動や退職時だけでなく、建設業界は部門を横断して一定期間だけ活動するプロジェクトが多い。そのため、不要なアクセス権の削除漏れなどが起こりやすいのです」

 こうした課題を抱えたまま、同社のファイルサーバー環境は2022年1月、IaaSへ移行。さらに、積極的なDX推進を行う竹中グループの一員として、将来的にはクラウドストレージへの移行も検討しており、「環境の変化に備えて、ファイルサーバーのアクセス権状況の棚卸しと整理もしておきたいと思っていました。しかし、現状の人手による作業では多大な工数がかかるため、なかなか着手できないことが問題でした」

 そのような折、建設業界を対象としたITセキュリティの研究会にて、ソリトンが「FolderZen」を紹介。松田氏はその時の印象を、「当社が求めていた解決策はこれだと感じました。渡りに船という思いで、導入に向けた検討を開始しました」と語る。

アクセス権管理と棚卸しを大幅に簡素化できると確信しFolderZenの採用を決定

 FolderZenは、多くの企業・団体が苦慮している共有フォルダーのアクセス権管理を簡単に、短時間で行えるようにする専用ツールだ。AD側とファイルサーバー側にそれぞれ存在するユーザーやグループ、付与されている権限の情報を1画面に集約して表示することができるため、複数の画面を行き来することなく効率的なアクセス権管理が可能となるほか、スケジュールによる予約設定や一括設定の機能、委任による分散管理機能なども提供する。

 岩内氏は選定において重視したポイントについて、「一番困っていたのは既存のアクセス権の見える化でした。そこを容易にできる機能を持っていて、しかも比較的安価に導入できそうだったこと。あとは実際にトライアルで触ってみて、1画面でADとファイルサーバーの情報を見ながら設定できることには感動しました。今までいくつもウィンドウを開いて、行ったり来たりしながら苦労して作業して、間違いが起こりやすいから確認作業にまた時間をかけて...という感じでしたので、その簡便さに驚きました」と語る。

 それらのポイントを踏まえて、同社はFolderZen の採用を決めた。松田氏は次のように話す。「当社では、以前より他社製のファイルサーバー環境アセスメントツールを活用しています。そのツールはファイル検索や容量のスリム化には効力を発揮するものの、アクセス権の管理という点では、機能や操作性に物足りなさを感じていました。それに比べてFolderZenはアクセス権管理に特化したツールであり、機能性も充分。管理工数が削減できる期待に加えて導入コストも安価であり、ありそうでなかった、まさに当社が探していたソリューションでした」

アクセス権管理の負担が1/3に軽減 やりたかった棚卸し作業も容易に実現可能に

 こうして2023年12月、同社はFolderZenの利用を開始。岩内氏は初期構築時の印象について、「FolderZenはサーバー用のソフトウェア製品ですが、インストール後に表示されるダイアログに従うだけで、ものの数分で初期設定は完了しました。管理画面の操作性についても、海外製品と違ってメニュー項目も細かなところまですべて日本語ですし、直感的に理解できて、やりたいことがすぐに実行できます。はっきり言って、マニュアルを読む必要すらありませんでした」と語る。

 また、日々の業務における効果を、齋藤氏はこう語る。「わかりやすい1つの画面でアクセス権の設定と管理ができるようになり、作業工数は体感で1/3程度になりました。精神的な負担の軽減はさらに大きいですし、他の業務に集中してリソースをかけられるようになりました。当社は毎年、40~ 50名ほど新入社員が入社しますが、そういった依頼が集中する際も一括設定でまとめて作業できるので効率的です。さらに、スケジュール機能で事前に設定作業を行 えるので、入社や退職、プロジェクト終了に応じて抜け漏れなくアクセス権を設定してくれます。変更のタイミングで待機して、リアルタイムに作業する必要がなくなったのも大きいです」

 一方、長年の課題であった棚卸し作業の効率化について、松田氏は、「FolderZenはフォルダーのアクセス権をCSVで一括出力できます。それを一覧表にすれば、主管部門などへの確認も容易。何か変更があればその反映についても、使い勝手のいい管理画面から確実に行えます。やりたくても重い腰を上げられなかった棚卸し作業まで簡単に実現させてくれた、FolderZenの導入効果は非常に高いと思っています」と評価する。

一度使えばわかるFolderZenの良さ 建設業界に限らず、多くの企業での活用に期待

 最後に松田氏は、今後の展開とFolderZenへの期待について、次のように結んだ。「利用者が限られる基幹システムと比べて、ファイルサーバーは全社員が毎日利用します。アクセス権の適正な管理は大変業務負荷が高く、管理部門にとっては悩ましい問題。建設業界に限らず、解決策を求めている企業は多いでしょう。我々も日々の業務に追われる中で、ソリトン営業さんの後押しで一歩踏み出して評価して、『これだ!』と感じて導入しました。ソリトンさんには、FolderZenの機能性を今以上に高めつつ、より多くの企業の課題解決に貢献してくれることを期待しています」

お忙しい中、有り難うございました。

※本ページの内容は、2024年5月作成時の情報に基づいています。

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